これまでの経緯
1.遠隔教育振興会の設置(1999年)
木田宏先生(代表)の支援で、遠隔教育振興会を設置し、多くの大学の関係者の協力で、岐阜女子大学で衛星放送、テレビ会議システム等を用いた教員免許状専修免許の講習会を全国十数か所で2000年に開催した。
遠隔教育振興会では、衛星放送用の授業記録、テキスト等の出版の支援をした。
2000年の遠隔教育の講座は、木田先生による衛星放送の借用や全国的な多くの大学の先生方の協力で次の図に示すような衛星放送、テレビ会議システム等を用いた遠隔教育を展開した。
2000年当時は、まだ、学校・施設の多くに高速通信ネットワーク(光ファイバー)で送れない状況であり、講義の映像は、衛星放送を利用した。このためにNTT施設の近くにある杉山ビルに岐阜女子大学文化情報研究センターを設置し、講義の映像記録、出版および高速通信ネットワークを用いた情報の流通を可能にした。
初期の大学院の講座(遠隔教育用)は、次のような先生方の協力で実施した。
講義は、岐阜女子大学文化情報研究センターで収録、編集し、衛星放送用のビデオテープを作成し、放送用として送った。
テキスト類は、
・講義用テキスト
・資料集(授業に関係のある論文・資料 約200頁で構成)
・文献テキスト(岐阜大学カリキュラム開発研究センターの協力で文献リスト約150頁で作成)
授業の特色
授業は、講義形式の他に各先生方の工夫で次のような特色のある授業形態で実施された。
このようにして、全国の大学、教育関係施設17ヶ所で受講された。
この構成が、岐阜女子大学の遠隔教育の基礎となった。
2.各教育施設に高速通信ネットワークの利用可能になる。
衛星放送を利用し遠隔教育を始めてから数年後には各教育施設の多くで、高速通信ネットワーク(光ファイバー)が利用可能となり、衛星放送から高速通信ネットワークに映像の双方向の通信に切り換えた。
岐阜女子大学では、高速通信ネットワークの利用可能な学校、教育施設と遠隔教育による講習・研修を展開した。
・教員免許状取得講座(専修免許、一種免許)
・大学院講座
・デジタルアーキビスト資格取得講座
3.沖縄サテライト校(沖縄女子短期大学)大学・大学院
2010年になると、各大学・教育施設等で高速通信ネットワークによるテレビ会議システムの利用が可能になり、岐阜女子大学と各地の教育施設、学校等で大学院(専修免許、上級デジタルアーキビスト等)の遠隔教育を始めた。
その一つに沖縄教育カレッジでの遠隔教育が始まり、専修免許の取得、上級デジタルアーキビスト資格取得に利用された。
その後、2010年に沖縄女子短期大学から大学(3年、4年)、大学院の講座の遠隔教育の希望が出され、岐阜女子大学と沖縄女子短期大学で協定を結び、沖縄サテライト校の設置をした。
岐阜女子大学・沖縄サテライト校では図のようにテレビ会議システム、e-learningを用いた遠隔授業および沖縄サテライト校での授業を開設した。
短大卒業で教員二種免許状取得者に大学3年、4年次の授業で一種免許状取得、さらに大学院での専修免許状の取得を可能にした。また、希望者にはデジタルアーキビスト、上級デジタルアーキビスト等の資格取得も可能にした。
◎今後の発展
木田宏先生の支援で始まった遠隔教育は、沖縄女子短期大学と協定を結び、沖縄サテライト校として大きく発展した。また、研修事業も教員専修免許、一種免許取得講座、デジタルアーキビスト資格取得講座等に発展して、今後、生涯学習社会に対応し、更なる発展するため、遠隔教育振興会を新しい一般社団法人遠隔教育振興会(代表 杉山博文)を設置した。
遠隔教育により、2000年からの受講者は、数万名になり、次への新しい展開へ進めるための生涯学習社会として、一般社団法人遠隔教育振興会として、新しく発信することにした。
特に今回、岐阜女子大学の髙口努先生を学長としてお願いでき、生涯学習社会に対応した新しい遠隔教育の展開の発展を期待することにした。
(4)今後の発展
木田宏先生の支援で始まった遠隔教育は、沖縄女子短期大学と協定を結び沖縄サテライト校として大きく発展し現職の教員の多数の教員が専修免許取得され沖縄で活躍されている。今後、生涯学習社会に対応するため、各種の講座の充実を図り、e-learning、データベース等を用いて遠隔教育の全国展開を進めるため、一般社団法人遠隔教育振興会を設置した。(杉山博文理事長)
また、岐阜女子大学に文科省の生涯学習等の担当された経験もある髙口努先生が学長になられ、一層の生涯学習の展開を進められる状況になった。
今後、デジタル化の時代に向かって新しい遠隔教育の展開をするため、一般社団法人遠隔教育振興会として、さらなる充実を図りたい。